万葉集巻第一より
【十番歌】
君が代も 我が代も知れや 岩代の 岡の草根を いざ結びてな
〇知れや……「知る」は四段活用の動詞の已然形、「や」につき反語の意味。どうして知ることができようか。
〇結びてな……「て」は完了の助動詞、「な」は終助詞で意志を示す。結びましょう。
【補足】
「知れや」の「や」について。反語の意味のときは、活用する語の已然形が上にくることが多い。用例を見ると万葉集所載のものばかりなので、上代に特有といってよいかもしれない。
「草根をいざ結びてな」は、草をさあ結びましょう、ほどの意味。当時、松や草を結ぶことで、旅の安全を祈る習慣があった。
「草根をいざ結びてな」は、草をさあ結びましょう、ほどの意味。当時、松や草を結ぶことで、旅の安全を祈る習慣があった。
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