官報・昭和三年十月二十七日
内務省令第三十七号/即位礼及大嘗祭ノ当日並即位礼及大嘗祭後神宮ニ親謁ノ儀ノ当日神宮ニ於テ行フ祭祀ニ関スル件左ノ通相定ム
第二 大嘗祭ノ当日行フ祭祀ノ祭式次第ハ神宮新嘗祭祭式次第ノ例ニ依ル其ノ祝詞左ノ如シ
一 皇大神宮豊受大神宮大御饌供進祝詞
度会の宇治の五十鈴の川上「度会の山田原」の下つ磐根に大宮柱太敷き立て、高天原に千木高知りて、皇御孫命の称へ辞竟へ奉る、掛けまくも畏き天照坐皇大御神(豊受大御神)の大御前に、恐み恐みも白さく、高天原に事始め給ひて、皇御孫命は豊葦原の瑞穂の国を安国と平けく知ろし食して、天つ御饌の長御饌の遠御饌と、万千秋の長五百秋に斎庭の瑞穂を聞し食せと事依さし奉り給ひし随に、食国天の下知ろし食す大御代の始の大御典と、今日の生日の足日に天皇命の大嘗聞し食すに依りて、大御前に大御饌・大御酒、海川山野の種種の物を横山の如く置き高成して進る状を、平けく安けく聞し食して、天皇命の大御代を厳御代の足御代に天地日月の共、無窮に立ち栄えしめ給ひ、親王等・諸王等を始めて、食国天の下の国民に至るまで、長く平けく護り恵み幸はへ給へと、恐み恐みも白す
相殿に坐す大神等にも大御饌・大御酒進らくを、平けく安けく聞し食して、護り恵み幸はへ給へと、恐み恐みも白す
別宮以下各宮社ノ大御饌供進祝詞ハ皇大神宮豊受大神宮大御饌供進祝詞ニ準ス
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