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2017/05/04

正六位氷室神主墓版

正六位氷室神主墓版 折口信夫 昭和十一年三月「院友會會報」第十一年第三号

君、名は昭長。尾張津島の人。その先、宗良親王に出で、代々天王社に仕ふ。父鐡之助神主に随ひ、諸国の間に人となり、國學院大學に学ぶ。出でゝ、梅宮神社宮司よりはじめ、鶴岡八幡宮に到る。その間また、母校並びに皇典講究所に職を奉ず。通才流るゝ如く、闊達拘る事なし。昭和十一年節分、東京雪大いに到る日、忽として寿を完ふ。纔に五十一。
銘に曰ふ
 きさらぎの 夜に積む雪の いちじるく 生き〱てこそ はかなかりしか



この祝詞は『折口信夫全集27巻』(中央公論社、平成9年)によります。

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