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2018/04/23

昭和13年歳旦祭祝詞(樺太)

官報・昭和十二年十二月二十八日
拓務省令第七号/樺太ニ於ケル官幣社以下神社ニ於テ行フ昭和十三年ノ歳旦祭ノ祝詞左ノ通定ム

 歳旦祭祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、新しき年の新しき月の新しき日の今日の朝日の豊栄登に、御賀の寿詞仕へ奉らくと、豊御食・豊御酒、種種の物を献奉る状を、平けく安けく聞し食して、此の年を良き年の美し年と守り給ひ、幸はへ給ひて、天皇命の大朝廷を堅磐に常磐に斎ひ奉り給ひ、天の下平けく、穀物豊けく、産業を弥奨めに奨め、国民を弥栄えに栄えしめ給ひて、大御稜威を差し昇る年の初日の光と共に、弥益益に輝かしめ給へと、恐み恐みも御賀の寿詞仕へ奉らくと白す
辞別きて白さく、曩に今度の事変の由を告げ奉りて乞ひ祈み奉れるを、大神等の守り給ひ助け給ふ随に、大御軍は弥進みに進み、弥健びに健びて、既に彼の国の首都さへも攻め落しぬ。然はあれども、時局は弥益益事繁く成り行くを以ちて、国民諸、思ひ誇り緩み怠ることなく、縦戦はいかに長く久しく続くとも、各も各も同じ心に務め結りて、負ひ持つ業に勤しみ仕へ奉らしめ給ひ、別きても大御軍人の上を広く厚く守り給ひ、恵み給ひて、海に陸に寇なふ者共を、速やかに討ち罰め攘ひ退けて、惟神の大道を弥遠に弥広に張り弘めしめ給へと、恐み恐みも乞ひ祈み奉らくと白す

大正三年祭式の歳旦祭祝詞に昭和十二年十二月二十二日内務省令第五十七号の辞別をつけた形。

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